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抗ウイルス薬

肝炎ウイルスの増殖を抑えてウイルス量を減らします。

• ① B型肝炎ウイルス
  1. ・インターフェロン：スミフェロン®、ペガシス®
     ウイルス増殖を抑えるため、体内の免疫反応によって放出される物質を製剤化したものです。
  2. ・核酸アナログ製剤：ゼフィックス®、バラクルード®、ヘプセラ®、ベムリディ®
     ウイルスが増殖するのに必要なDNAの複製を阻害します。
• ②　C型肝炎ウイルス
  1. ・直接型抗ウイルス薬(DAA)：ソバルディ®、ハーボニー®、マヴィレット®
     ウイルスが増殖するのに必要な蛋白の合成を阻害します。

肝庇護薬

1. ・ウルソデオキシコール酸：ウルソ®
   肝細胞を保護し、肝機能を改善する働きがあります。
2. ・グリチルリチン製剤：強力ネオミノファーゲンシー®、グリチロン®
   肝臓の炎症を抑え、肝組織の線維化を抑える働きがあります。

ステロイド・免疫抑制剤：プレドニゾロン®

自己免疫が関与し肝細胞に障害を起こす肝炎（自己免疫性肝炎）に対し、その免疫反応を抑え、炎症を鎮める働きがあります。

利尿剤

尿量を増加させ、肝硬変に合併する腹水を改善します。

分岐鎖アミノ酸製剤：アミノレバン®、リーバクト®

肝硬変で不足する分子鎖アミノ酸を補うことで栄養状態を改善し、肝性脳症といった合併症を改善します。
アミノ酸製剤に栄養があるため、カロリーオーバーにならないよう、食事量を調節することが大切です。また、症状によって就寝前に服用する場合があります。

肝性脳症治療薬

肝性脳症の原因となるアンモニアは、肝硬変に伴う肝機能の低下、便秘、腸内細菌の異常によって蓄積します。肝性脳症治療薬は、アンモニアの産生や吸収を抑えたり、分解を促進することで肝性脳症を改善します。

• ① 非吸収性合成二糖類：ラクツロース®
  便秘や腸内細菌を改善し、腸内でのアンモニアの産生や吸収を抑えます。
• ② カルニチン製剤：エルカルチン®
  肝機能低下により不足したカルニチンを補い、肝臓でのアンモニア分解を促進します。
• ③ 難吸収性抗菌薬：リフキシマ®
  腸内細菌を減らし、アンモニアの産生を抑えます。