2.肝臓の病気が分からなかったら

C型肝炎

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① C型肝炎とはどんな病気ですか? 放っておくとどうなりますか?
C型肝炎は、C型肝炎ウイルス(HCV)が原因で肝臓に炎症が起こる病気です。感染しても自覚症状がないことが多く、気づかないうちに慢性肝炎が続き、肝硬変や肝がんへ進行することがあります。
  • ・「症状がない=大丈夫」ではありません。健診などで指摘されたら放置せず確認しましょう。
  • ・現在は治療が進歩しており、ウイルスを体から排除(治癒)できる時代になっています。
② C型肝炎はどうやって感染しますか?日常生活でうつりますか?
C型肝炎は、主に「感染している人の血液」が体の中に入ることで感染します。ふつうの日常生活(握手、同じ部屋で生活、食事の同席など)でうつることはほとんどありません。

感染につながりやすい例(血液が関わる場面)
  • ・注射器の共用(薬物使用など)
  • ・消毒が不十分な器具での入れ墨・ピアス
  • ・針刺し事故 など

家庭内での注意点(基本)
  • ・歯ブラシ、カミソリ、爪切りなど、血液が付く可能性があるものは共用しない
  • ・出血の手当は、できれば手袋を使い、血液に直接触れない
※心配なことがあれば医療機関や相談窓口にご相談ください。
③ 健診で「HCV抗体陽性」と言われました。これは“今も感染している”という意味ですか?
必ずしも「今も感染している」という意味ではありません。HCV抗体は「これまでにHCVに感染したことがある(過去または現在)」可能性を示す検査です。抗体だけでは、現在ウイルスが体内にいるかどうか(現在感染)は確定できません。
  • ・抗体が陽性でも、自然に治っている場合や、治療で治っている場合があります。
  • ・一方で、抗体陽性のまま体内にウイルスが残っている(持続感染)こともあります。
    → 次の検査で「現在感染」を確認することが大切です。
④ 今感染しているかどうかは、どの検査で分かりますか?
現在の感染(体内にウイルスがいるか)は、基本的に「HCV RNA検査(PCR検査)」で確認します。状況により「HCVコア抗原」や「抗体+コア抗原を同時に測るHCV Duo」もスクリーニング(ふるい分け)に役立ちます。

検査の違い(かんたん整理)
  • ・HCV抗体:過去または現在の感染歴のサイン(※現在感染の確定はできない)
  • ・HCV RNA(PCR):現在感染しているかどうかを確定する検査
  • ・HCVコア抗原:体内にウイルスがいる可能性を示す指標
  • ・HCV Duo(エクルーシス試薬 HCV Duo):HCVコア抗原(現在の指標)と抗HCV抗体(感染歴)を1回の採血で同時に判定できる検査

HCV Duoの結果の考え方(目安)
  • ・(コア抗原)陽性:現在HCVが体内に存在する可能性が高い → 医療機関で詳しい評価へ
  • ・(コア抗原)陰性+(抗体)陽性:過去感染・治癒後が多い一方、現感染の可能性も否定できません → 確認にはHCV RNA検査(PCR)が必要です。
⑤ 治療で治りますか?SVRって何ですか?治った後に気をつけることはありますか?
C型肝炎は、現在DAA(直接作用型抗ウイルス剤)と呼ばれる飲み薬が開発され、C型肝炎の治療法にインターフェロンを使用せずにウイルス排除を目指す「インターフェロンフリー治療」が登場しました。これにより、ウイルスを体から排除できるケースが多くなっています。
治療後、一定期間ウイルスが検出されない状態が続いたことを「SVR(持続的ウイルス学的著効)」と呼び、一般に“治癒”の目安になります。

治った後の大事なポイント
  • ・治癒しても、HCV抗体は陽性のまま残ることが多い(「過去に感染した」記録のようなもの)
  • ・再感染は起こり得ます:治った後でも、血液を介するリスクがあれば新たに感染する可能性があります
  • ・肝臓の線維化が進んでいた方は、SVR後も肝がんリスクが“ゼロ”にはならないため、医師の指示どおり定期的なフォローが大切です
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