2.肝臓の病気が分からなかったら

肝臓がん

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① 「肝臓がん」とは何ですか? 種類はありますか?
肝臓がんは、大きく「原発性肝がん(肝臓から発生)」と「転移性肝がん(他の臓器のがんが肝臓へ転移)」に分けられます。原発性肝がんの多くは「肝細胞がん(HCC)」で、一般に「肝がん」というと肝細胞がんを指すことが多いです。その他に、胆管から発生する「肝内胆管がん(ICC)」などがあります。
② 肝細胞がん(HCC)は、どんな人がなりやすいですか?
肝細胞がんの多くは、肝炎や肝硬変など「慢性の肝障害」が背景にある人に起こりやすいことが特徴です。原因(危険因子)として次が知られています。
  • ・B型肝炎ウイルス(HBV)
  • ・C型肝炎ウイルス(HCV)
  • ・アルコールによる肝障害(長期間の多量飲酒など)
  • ・脂肪肝(肥満、糖尿病、脂質異常などに関連する脂肪性肝疾患:MASLD など)
※原因は1つとは限らず、複数が重なることもあります。
近年はC型肝炎治療の進歩などによりウイルス性の肝がんは減少傾向とされる一方、肥満や糖尿病などに関連した「非ウイルス性」の肝がんが増えていると考えられています。
③ 肝臓がんの症状はありますか?
肝臓がんは、早期には症状が出にくいことが多いです。症状が出る場合でも、がんそのものより背景にある肝硬変の症状(だるさ、むくみ、腹水、黄疸など)が先に目立つことがあります。
進行すると、次のような症状がみられることがあります。
  • ・右上腹部の痛み、腹部の違和感
  • ・食欲低下、体重減少、強いだるさ
  • ・黄疸の悪化、お腹が張る(腹水の増悪)
※強い腹痛が急に出た、吐血した、意識がぼんやりするなどの場合は緊急対応が必要なことがあります。早めに医療機関へ相談してください。
④ 肝臓がんは、どうやって見つけますか?
肝臓がんは、主に画像検査で見つけて診断します。肝炎(B型・C型)や肝硬変、脂肪肝など「肝がんになりやすい状態(高リスク)」がある方は、症状がなくても定期的な検査が重要です。

よく行われる検査の流れ(例)
  • ・定期検査:腹部超音波(エコー)+血液検査(腫瘍マーカーなど)
  • ・疑わしい影がある場合:造影CTまたは造影MRIで詳しく評価
腫瘍マーカーとしては、AFPやPIVKA-IIなどが用いられます。
※検査間隔や内容は、肝臓の状態やリスクにより変わります。
⑤ 肝臓がんの治療にはどんな方法がありますか?
肝臓がんの治療は、がんの大きさ・数・広がりだけでなく、「肝臓の元気さ(肝機能)」によって選び方が大きく変わるのが特徴です。治療は一人ひとりで異なるため、専門医と相談して決めます。

主な治療の例
  • ・外科手術(切除)
  • ・局所治療:ラジオ波焼灼療法(RFA)など
  • ・カテーテル治療:肝動脈化学塞栓療法(TACE)など
  • ・放射線治療(病状に応じて)
  • ・全身治療:分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬など
  • ・肝移植(条件を満たす場合)
※治療後も、再発の早期発見のために定期的な画像検査や血液検査が行われます。
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