4.肝臓の公費助成制度が分からなかったら

肝炎の進行と対策のイメージ

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検査費用助成(定期検査)

事業名

対象者

B型又はC型肝炎ウイルス感染に起因する慢性肝炎・肝硬変・肝がん患者
受検時点で、肝炎治療特別促進事業の受給者ではない者
所得制限あり

対象検査

診断後、定期的に受ける検査  (治療後の経過観察を含む)

助成回数

1年度2回まで

自己負担限度額

所得区分・病態により金額が異なる
市町村民税課税年額が235,000円未満の世帯に属する者
慢性肝炎2,000円   肝硬変・肝がん3,000円
住民税非課税世帯に属する者 どの病態も0円

申請窓口

保健所
検査実施医療機関が発行した「領収書」及び「診療明細書」を含む必要書類を提出

請求期限

定期検査費用の支払い日から1年以内に請求

特記事項

フォローアップ事業への同意が必要
検査実施後に毎回申請、県が条件確認後に金融機関の指定口座へ振り込み
B型無症候性キャリアは対象外
肝炎医療費

事業名

対象者

B型・C型ウイルス性肝炎患者

対象検査

  1. ・B型肝炎
    活動性肝炎に対するインターフェロン治療
    慢性肝疾患に対する核酸アナログ治療
  2. ・C型肝炎
    根治を目的としたインターフェロン治療
    根治を目的としたインターフェロンフリー治療

月額自己負担限度額

原則1万円 (上位所得階層は2万円)

申請窓口

保健所
医師の診断書(県書式)を含む必要書類を提出

特記事項

『肝炎治療受給者証』発行
※受給者証交付までにかかった医療費の払い戻し請求可能
肝がんの対象者は、核酸アナログ製剤で慢性肝炎・肝硬変の段階から
助成を受けている者
核酸アナログ製剤治療費助成は、毎年更新手続きが必要
重度肝硬変・肝がん

事業名

概要

B型肝炎ウイルス又はC型肝炎ウイルスに起因する肝がん、重度肝硬変患者の入院医療又は肝がんの通院医療で保険適応となっているもののうち、過去12月で高額療養費算定基準額を超えた月が2月以上ある場合に、3月目以降で高額療養費算定基準額を超えた月の医療費について、患者さんの自己負担額が1万円となるよう助成。
なお、3月目以降(助成が行われる月)については、知事の指定を受けた医療機関(指定医療機関)で治療を受けている必要がある。

対象者

  1. ・静岡県に住所を有する方
  2. ・各種医療保険のいずれかに加入している方(健康保険証をお持ちの方)
  3. ・下票の年齢区分に応じて、それぞれ同表の階層区分に該当する方
  4. ・厚生労働省の治療研究に参加することに同意し、臨床調査個人票及び
    同意書を提出された方
  5. ・静岡県知事の認定を受けた方
年齢区分 階層区分
70歳未満 医療保険者が発行する限度額適用認定証又は
限度額適用・標準負担額減認定証の所得額の区分が
エ又オに該当する方
70歳以上
75歳未満
医療保険者が発行する高齢受給証の一部負担の割合が2割とされている方
75歳以上
(注)
後期高齢者医療保険証の一部負担金の割合が1割と
されている方

(注)65歳以上75歳未満であって後期高齢者医療制度に加入している方のうち、
後期高齢者医療被保険者証の一部負担金の割合が1割とされている方を含む

助成条件

上記対象の方が一定の条件を満たす必要がある
【条件1】肝がん・重度肝硬変で入院又は通院※
B型・C型ウイルス性肝炎が原因の肝がん・重度肝硬変と診断され、入院治療又は通院治療を受けており、年収が370万円以下である
※通院は、分子標的薬を用いた化学療法と肝動注化学療法のみ
【条件2】一定額以上を窓口で負担
入院又は通院による医療費の自己負担額が高額療養費の基準額を超えている
【条件3】参加者証の取得
条件1、2を満たした月が、過去12月で2月となった場合、指定医療機関に「臨床調査個人票」を記載してもらい、「医療記録票」の写し等を添付し、県に「参加者証」の交付を申請
【条件4】医療費の助成
条件1~3を満たした上で、過去12月で3月目以降となる高額療養費の基準額を超える入院医療又は通院医療を指定医療機関で受けた場合、医療費の助成を受けることができる

対象となる医療について

月額自己負担限度額

1万円

申請窓口

静岡県健康福祉部感染症対策局感染症対策課 (郵送)
医師記載の臨床調査個人票(県書式)を含む必要書類を提出

特記事項

『肝がん・重度肝硬変治療研究促進事業参加者証』発行
申請した月の翌月1日から医療費の助成を受けられる
参加者証の有効期間は原則1年間、必要と認める場合更新可能
年齢により必要な書類が違う
外来医療は償還払い
身体障害者手帳

事業名

身体障害者手帳制度

概要

身体障害者福祉法に定める身体上の障害がある者に対して、都道府県知事、指定都市市長又は中核市市長が交付する。

対象者

身体障害者福祉法別表に掲げる身体上の障害があるもの
肝疾患については『肝臓の機能の障害』

障害の程度

重度の側から1級から6級の等級が定められている
肝臓の機能の障害は、1級から4級まで

認定基準(肝臓の機能の障害)

【1級】 次のいずれにも該当するもの

  • (ア) Child-Pugh分類 * の合計点数が7点以上であって、肝性脳症、腹水、血清アルブミン値、プロトロンビン時間、血清総ビリルビン値の項目のうち肝性脳症又は腹水の項目を含む3項目以上が2点以上の状態が、90日以上の間隔をおいた検査において連続して2回以上続くもの
  • (イ) 次の項目(a~j)のうち、5項目以上が認められるもの
    • a) 血清総ビリルビン値が5.0mg/dl以上
    • b) 血中アンモニア濃度が150μg/dl以上
    • c) 血小板数が50,000/mm3以下
    • d) 原発性肝がん治療の既往
    • e) 突発性細菌性腹膜炎治療の既往
    • f) 胃食道静脈瘤治療の既往
    • g) 現在のB型肝炎又はC型肝炎ウイルスの持続的感染
    • h) 1日1時間以上の安静臥床を必要とするほどの強い倦怠感及び易疲労感が月7日以上ある
    • i) 1日に2回以上の嘔吐あるいは30分以上の嘔気が月に7日以上ある
    • j) 有痛性筋けいれんが1日に1回以上ある

【2級】 次のいずれにも該当するもの

  • (ア) Child-Pugh分類 * の合計点数が7点以上であって、肝性脳症、腹水、血清アルブミン値、プロトロンビン時間、血清総ビリルビン値の項目のうち肝性脳症又は腹水の項目を含む3項目以上が2点以上の状態が、90日以上の間隔をおいた検査において連続して2回以上続くもの
  • (イ) 1級の(イ)項目(a~j)のうち、aからgまでの1つを含む3項目以上が認められるもの

【3級】 次のいずれにも該当するもの

  • (ア) Child-Pugh分類 * の合計点数が7点以上の状態が、90日以上の間隔をおいた検査において連続して2回以上続くもの
  • (イ) 1級の(イ)項目(a~j)のうち、aからgまでの1つを含む3項目以上が認められるもの

【4級】 次のいずれにも該当するもの

  • (ア) Child-Pugh分類 * の合計点数が7点以上の状態が、90日以上の間隔をおいた検査において連続して2回以上続くもの
  • (イ) 1級の(イ)項目(a~j)のうち、1項目以上が認められるもの

※肝移植後 : 抗免疫療法を要しなくなるまでは、障害の除去(軽減)状態が固定したわけではないので、抗免疫療法を必要とする期間中は、当該療法を実施しないと仮定して、1級に該当するものとする

* Child-Pugh分類
1点 2点 3点
肝性脳症 なし 軽度(I・II) 昏睡(III以上)
腹水 なし 軽度 中等度以上
血清アルブミン値 3.5/dl超 2.8~3.5g/dl 2.8/dl未満
プロトロンビン時間 70%超 40~70% 40%未満
血清総ビリルビン値 2.0mg/dl未満 2.0~3.0mg/dl 3.0mg/dl

申請窓口

市町の障害福祉担当窓口
指定医師による診断書・意見書を含む必要書類を提出

特記事項

1級に近づくほど利用できる制度・サービスも増える
主に利用できる制度・サービスは、税金の障害者控除対象、医療費助成※、障害者雇用枠、各種公共料金の割引、民間施設の利用料割引など

●医療費助成について、静岡県は重度障害者(身体障害者手帳1級・2級、内部障害3級 ※当該障害に係る医療費に限定)に対する医療費助成制度あり また市町によって、県基準に加え単独助成あり

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